クラブのビジョン・コンセプトから
前回http://japanfootball.hatenablog.com/entry/2016/01/22/004453
戦術的ピリオダイゼーションについての話でした。
戦術的ピリオダイゼーションについては、現場にたつ、コーチに必要とされる知識、理論であり、実践。
根本的に、
チームのプレーモデル
というものは、所属している選手同士からもたらされるものであり、それらの脳内イメージを共有して、よりスムーズに、最大限に、チームとして機能していくことを目指すものです。
だからこそ、
どのような選手を獲得するのか?
という、問題が生じてきます。
選手というものは、それぞれに特徴を持ち、戦術理解、技術、身体能力、メンタル、という切り口からそれぞれに選手を分析することができ、それによってそれぞれの選手は、固有の特徴を持ったものとなります。
それらの組み合わせを、どのように捉えていくのか。
どのように組み合わせをつくっていくのか。
チーム作りの第一歩は、選手の獲得方法にあります。
選手を獲得する際の考え方としては、大きく二つのパターンがあるかと思います。
一つは、
既存のチームに対して、選手を追加する
もう一つは、
チームのベースを一から作り直す
ではないかと思います。
一つ目に関しては、チームの固有のベースを元に、チームの最適化において不足してる、特徴を持った選手を探すことにもなりますが、その際に、目指す、チームの最適化の姿、というものも、
クラブのビジョンから求められる、チームの理想像
ということもあります。
また、二つ目の、一から作り直す場合には、明らかに、
クラブのビジョンから求められる、チームの理想像
が理想像となるでしょう。
そして、少なからず、必ず決まった11人でプレーするわけではなく、例えば20名でグループを作る場合、出場するメンバーが入れ替わるため、20人で共有されるべき、モデルというものの存在の必要性が出てきます。
必ず、
コーチ、監督のもつ、プレーモデル
というものが、大切になってくるのです。
そして、育成年代で言えば、1人の監督、コーチが、すべての学年のチームにわたって監督を務めるということは、不可能です。
とすれば、それらを、コーチ間、スタッフ間で、共有する必要が必ず出てきます。
なぜなら、毎年毎年、大きく、チームのプレーモデルというものが変化し続けるということは、選手のプレーする際の判断基準が、毎年毎年変化してしまう、ということになるからです。
フラクタルに、年代に応じて、成長して発展的に、選手成長していくことを、考えていくと、必然的に、漸進的にトレーニングが進化していく必要性が出てきます。
そうなると、やはり、コーチ間で、プレーモデルを共有する、ことが大切になってきます。
そして、選手の構成から求められるプレーモデルではなく、大元になってくるのは、
クラブとしての、ビジョン、コンセプトから、もたらされる、共通のモデルとなってきます。
これが、しっかりと共有され、育成年代からトップチームまで、繋がって、成功を収めているのが、まさしく、バルセロナと言えるでしょう。
育成年代がメインとして、トップ年代へと繋がっていくビジョンがないクラブなのだとしたら、それなりに、どのようなビジョンを持って、コンセプトを持って、共通のプレーモデルを持っているのか、がクラブとして、評価されるべき、一つの基準であると思います。
そのために、
アカデミーダイレクターという役職を設けたり、共有していくための工夫が各クラブ見られます。
育成年代で、あるクラブに所属するということを考えた時に、
そういった、
プレーモデルの共有
がなされているクラブかどうか、というのは一つの評価基準になりますね。